●エピソード5
誰でも雇用で定着率9割!

清掃会社で働いている
ゴロ−さん(40代男性)のケース

ゴローさん

理解力・判断力に困難を抱えてしまうタイプ

覚えること、複数業務の同時進行が苦手。体も弱く短期離職が続いていた。

解説構造化された職場で、誰でも働ける!

■定着率90%の理由は控室での情報交換にありました

控室に入った瞬間。女性たちのにぎやかな会話が耳に入ってきました。よく聞くと、世間話ではなく仕事の進め方について熱心に話しています。

この清掃会社は、面接のときにかなり「?」な人でも採用して、そのうえ定着率が約90%というステキな職場でした。

ちなみに、この日いたスタッフさんは、ほとんどが60代以上の女性で、勤続年数は平均で12年!でした。すごい。

■実は当たり前じゃない「お互いさま意識」への仕組みと魂

控室の壁は、一面がマグネットとホワイトボードでした。

今週と来週のシフト表に始まって、各自の担当業務、業務連絡などなど。
この壁全体が見渡せる場所には、一切の器材が置かれていなくて、自然とみんなで仕事の話ができる構造になっていました。

ところどころに「◯◯応援」とか「変更可」というマグネットが貼ってあって、

「今日は◯◯の場所が大変なんだ」

「事情があったら、あの人と業務を交替できるかも」

ということも、パッと見てわかります。

「困った時はお互いさま」という言葉はよく聞きますが「お互いさま意識」を高めるための仕組みが満載の壁でした。

POINT 主任さんの携帯番号も、ホントに目立ってたよ!

この控室がとても快適な温度に設定されていたのも、すごく印象的でした。

控室が不快だったら、熱心に仕事について話すことだって難しいですものね。

この現場の主任さんは、とても明るくて話しやすい女性で「仕事楽しい?」っていつもみんなに声をかけています。

そんな彼女が、このホワイトボードの構造化を行っていて「どうやったらより良く情報が伝わるか?」をいつも考えているそうです。魂のホワイトボードと呼んでもいいと感じました。

■「仕事に穴を開けない」意識は大事。でも「穴を開けちゃう」ことも認め合う

ゴロ−さんは、なかなか仕事が覚えられなかったり、「一を聞いて十を知る」が苦手だったりするタイプです。

体も弱く、何度か休職もしています。

でも、採用した上司さんは、ゴロ−さんの人柄を見て「ゆっくり覚えればいい」「真面目ならよい」「休まないことが大切」と言って採用されたそうです。

仕事に穴を開けない、休まないことは大切です。

でも、どう頑張っても穴を開けてしまうこともある。

そんな時に、みんなでカバーしようとする意識と、その意識を支える仕組みが「お互いさま」を生み出しているんですね。

ゴロ−さんは、
「前の職場では、休職してる間に解雇されてしまった。長く休んでも帰って来られることが嬉しい。」
と話してくれましたよ。