●エピソード1
人材が育つ本当の方法!

内装業の会社で働いている
イチくん(20代男性)のケース

イチくん

メッセージや情報の受発信に困難があるタイプ

自分から話をするのが苦手。過去の職場も報告や相談ができず、叱責を受けての退職が多かった。

解説報連相は不要!?
おおらかに見守ることが大切

■いつでも、どこでも、見守ることが成功のカギでした

今回の調査で、私たちはいろいろな人が長く働き続けている会社を訪れました。 そして、どの会社でも担当者さんが教えてくれたことは、見守ることの大切さでした。 イチくんのケースも、その代表的なエピソードです。

■「自分から言えない」人にはプレッシャーのかからない関係づくり

イチくんがうまく働けなかった理由は、自分の中の不安やしんどさ、困ったことが言えないということでした。誰でも多少は心当たりありますよね?
でも、イチくんはそのことを引きずってしまい、短期の離職を繰り返していました。

上司さんは、そのことをよく理解していて、一対一の面談や、キチッとした報連相を求めずに、いつでもフランクに話せる関係づくりを意識して行っている方でした。
「わからないことは何でも聞いてよ」と繰り返しイチくんに伝えて、イチくんがすぐに言えなくても、叱ったりせず、頑張って聞いてくれたら「聞いてくれた方がいいから、またいつでも聞いてよ」と最後に一言添えていたんです。

POINT 一緒に過ごす時間が大事!

普段の仕事ぶりを見守ることはもちろんですが、休憩時間や、一緒に帰るときも、上司さんは、イチくんの様子を見守っていました。
作業の仕上がり具合や、何気ない様子で、その日の調子もわかったそうです。
そういう時間を一緒に過ごすことで、イチくんも自分が思っていることを伝えられるようになってきました。
上司さんも「イチくんはいい職人になると思う」と成長を楽しみにしています。

■育成に時間がかかる仕事だからこそ、焦らず丁寧に

これを見ている人の中には「職人の世界は、見て覚えろなんでしょ?」というイメージがある方もいるかもしれません。
全然違うんです。
育成に時間のかかる仕事だからこそ、「一から丁寧にひとつひとつ教える」「焦らずに全力でサポートする」ということを丁寧に取り組む会社が増えてきているのです。